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9.陰陽の調和をはかる
〜中庸の穀物を中心に、
野菜と塩で陰陽のバランスがとれた食事を!〜
●陰陽ってなぁに?
これまで『しおのみち』でも何度か登場してきた「陰陽」ですが、その深い意味を知ると、とっても面白いんですね。
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実は、私たちのカラダ、自然、社会や経済など、宇宙のすべてが二つの相反する力「陰陽」によって動かされているという見方があります。陰陽をとても簡単にいうと、陰は緩める力で、陽は締める力です。例えば、私たちは呼吸をして、食べて排泄し、起きて活動し寝るという行動を繰り返していますが、これらも陰陽で説明できます。息を吸うことは外気を引き寄せる、つまり陽の現象で、逆に吐くのは外に出す、拡げる、陰の現象。食べるのは陽、排泄するのは陰です。
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このように陰陽は、一方が優れ、もう一方が劣っているということではありません。ともに必要な存在で、互いに引きつけあい、補い合ってバランスをとっています。男と女、動物と植物、肉体と精神、活動と休息(眠り)、科学と芸術、昼と夜、夏と冬……、森羅万象、あらゆるものの変化には、陰陽という相反するエネルギーが働いていると考えることができます。
●食べ物にも陰陽がある!
そうした陰陽の原理は、食べ物にも当てはめることができます。寒い冬(陰)には、水分が少なく、カラダを温める根菜(陽)などができ、暑い夏(陽)には、水分が多く、カラダを冷やす夏野菜(陰)できます。東南アジアや中南米など亜熱帯気候の国々(陽)では、バナナやマンゴなどのカラダを冷やす果物やコーヒー(陰)ができます。
陽の季節には陰の食べ物を、陰の季節には陽の食べ物を摂ることで私たちはカラダの陰陽のバランスを整えているんですね。この陰陽のバランスは季節だけではありま
せん。例えば、とても疲れて気持ちが張り、緊張が解けないとき、ヒトはカフェインの入った飲み物、お酒、甘いものなど陰性なものが欲しくなります。これは緊張という陽の状態を、陰の食物を摂ることでリラックスという陰に緩めようとしているから逆に気を引き締めたいときは陽性の塩をなめて気合いを入れたりします。ココロの働きにも陰陽と食べ物は深く関係しています。
●健康は偏りのない中庸!
そして、自然の一部であるカラダは、いつもできるだけ健康な状態でいられるように無意識のうちに整えています。できるだけ健康な状態とは、極端な陰にも陽にも傾いていない「中庸」な状態です。だから極陽のものを摂ると、極陰のものが食べてバランスを取ろうとします。極陽の肉食が多ければ食後に極陰の甘いものがたっぷり食べたくなります。陰性のお酒を飲めば、陽性の魚などのつまみが欲しくなります。お酒(陰)に塩(陽)も自然なことです。また肉や魚の極陽の毒消しにコショウ、生姜、わさび、マスタードなどの陰性の薬味が使われるのも理にかなっています。頭で陰陽の原理を知らなくても、実はカラダは自然とやっている。伝統的な食べ合わせも陰陽のバランスに沿っているんですね。
●未精白の穀物がベスト!
じゃあ、極陰と極陽でバランスを取っていれば、それでいいのかという、とそうはいきません。陰陽が極端なものを摂るということは、カラダの中がいつも大きく揺れ動いているシーソーのような状態。カラダは常に急激な変化にさらされています。異なる種類の食物への対処で、とても大きなストレスがかかります。精神的にも緊張(陽)とリラックス(陰)を繰り返しているようなものですから、深層部分での情緒はとても不安定なはずです。
こうした偏りのない、静かで、落ち着いたカラダとココロを保つには、日常的に中庸の食物を食べることが一番です。 四季に恵まれ、温暖な気候の日本では、お陰様で中庸の食物が豊富です。それは未精白穀物、野菜、豆類、海草。つまり伝統食です。そうした食材を中心とした食事なら、そんなにこだわらず食べて大丈夫。そして、自然海塩を中心にした本物の調味料を使って、陰性の野菜を陽性化したり、また夏場なら酢などの陰性の調味と、季節に応じた料理でカラダを整えます。すると味覚も安定して、極端に甘いものや辛いものが欲しくなくなりますし、合成された味に騙されなくなります。ただ、気をつけたいのは、農薬や化学肥料、化学的に作られた調味料です。農薬や化学肥料の使われた作物は極端な陰性に傾き、精製塩は極陽性です。本来の食物のエネルギーが下がり、陰陽のバランスも狂っています。自然にかなった栽培の食物や本物の調味料を選んで、健康的に過ごしましょう。
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| 食物の陰陽表 |
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| ※この陰陽表はおおよその目安です。 |
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